「旅の歌」
女声ばかりが歌っている曲、これを男声が歌わないのはもったいないというのはよくあったが、旅の歌を聴きなおしていてはじめて、男声のものだけれど女声が歌うべきだと感じた。こんなのははじめてだ。
女声ばかりでもったいない曲はマスカーニの歌曲全般、そういえばイタリア古典のse tu m'ami、なんかで思ったし、オペラアリアを横で聞いていると思うことしばしばであるが、しかし旅の歌はこれは女声だと、ジャネット・ベイカーの録音を聴いたからではあるが、しかしこれはベイカーでなくとも女声であればこそ出せる色がという曲だと。そして逆に考えて、男声でも曲のポテンシャルが発揮しきっているのが聴いたことないとかいう方向から思い出すと、ウェンロックエッジなんかもあれは思い出すところだが、そういえばそれもヴォーン・ウィリアムズなわけで、つまりヴォーン・ウィリアムズの曲がそんな感じなのだろうか。その視点は心の隅にこれからはあっても。